[コメント] 緑の光線(1986/仏)
自分を変えるよりも、自分を受け入れてくれる人を探しながら待て、てこと?
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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最後の彼は、彼女の理想に合致し、彼女の自分物語を受け入れてくれる(と彼女が思っている)人であり、そのような意味でおそらく彼女はびた一文変わっていないし、むしろ彼の登場は彼女のいままでの自分物語を強化しさえするかもしれない。たぶん、自分が変わるきっかけというのは、ひとつに、自分の理想や物語には収まりきらないようなものとの出会いやその発見なのではないだろうかと思う。そして「緑の光線」というのは、そのような未知なものとの出会いやその発見の象徴なのかなと思ったのだが、そうではなく、彼女の理想・物語に合致・受け入れてくれるいわば「既知」だがまだ現れていないような者との出会い発見の象徴で終わってしまっており、なんだかなあと。ただ、だからといってそう簡単に自分を変えられるわけでもないし、もしそう簡単に変わってしまっていたら、それはそれでどうなんだろうかと思うし、無理に変えなく生きてなくてもいいと思うが、彼女の葛藤が、今の自分がイヤで、変わりたい(けど変われない)というところからきているのだとしたら、その葛藤はこの先も続いていくのだろうと思う。
主人公のような類型の人間の特徴や、人々の会話など、人物を描くのがとてもうまいと思った。
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