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[コメント] 太陽を盗んだ男(1979/日)

東京原発』と立て続けに見たせいか、26年も前に製作された映画とは思えない、妙な生々しさと迫力、新鮮さがあった。
シーチキン

原発のプルトニウムを強奪して東京を舞台に原爆で政府を脅迫という設定がかえって目新しい感じだった。

映画としてもよくできていると思うのだが、それを台無しにしているのが池上季実子の大根ぶりである。きれいな顔だけがとりえでまるで芝居のできない彼女が映画の雰囲気をずたぼろにしているし、ストーリー上も彼女の存在がネックになっている。

彼女さえいなければもう1ランク上がるのにとも思うが、一方でラストの展開に結びつける狂言回しにもなっているから、ああいう存在をもうけないと成り立たない映画なのかもしれない。したがって、はなから傑作にはなりえない映画ということか。

それにしても伊藤雄之助はかなりとんでもない役柄なんだけど、ぜんぜん違和感がなかった。「この役は伊藤雄之助に」というよりも、 監督が伊藤雄之助を見てこの役柄を思いついたんじゃないのかと思わせたほどだ。

あと、最後の方のビルの屋上で、武道館をバックにしたジュリーは、それだけで本当にカッコよかった、様になってた、絵になっていた。あのシーンだけでも、彼の役者としての天分は明らかではないだろうか。

(評価:★3)

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