ヴィト・コルレオーネの言葉「家族を大切にしない奴は男じゃない」。はて？こいつらは元から妻のコトなんて大して構ってもいない。「普通の人生を送るのは馬鹿馬鹿しい」なんてこと語ってやりたい放題やっているが、ただ単にはみ出して生きることしかできなくなったから、そんな言いがかりを付けているだけなのかしれない。

切羽詰まったときには、それまでに築き上げてきた信頼なんてものは簡単に壊れてしまうかもしれない。簡単に口を割ったり、裏切ったり、金を横取りしたり、殺し合ったりするのかもしれない。もしかしたら、明日、誰にも気付かれることなくひっそりと死んでしまってるかもしれない。だが、こいつらは今を生きている。いつ落ちるか分からないロープの上を全速力で突っ走っているような感じだ。人生そのものが大バクチ。そんな奴等に憧れさえも感じてしまうのだ。俺にはあんな生き方できない。だからこそ、映画の中だけでも、グッドフェローズの一員になりたいと思ってしまうのだ。