[コメント] ユージュアル・サスペクツ(1995/米)
真新しくも珍しい映画の語り口のよう見えて、この映画が行った革新的な事はたった一つ。カメラをほんの一歩退けて、セット=映画の裏方を画角に入れて撮影してしまった、それだけのことのようにも思える。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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忙しないビル内の一角にある個室に、腹の出た中年親父が数人集まり、くわえタバコで踏ん反り返りながら、煮詰まるままに、「だあ、もう、わかんね。おい、とりあえず、悪役の名前だけでも決めようぜ?」「ああ、そうしようぜ…」テーブルの上のずらした足がコーヒーに当たり、「おいおい、よそうぜ?」「ああ、それいいじゃん、ソぜ。」「んじゃ、ソゼで行こうぜ。(C:ジャイアント白田さま)」なんてやっつけてみたり、割れたカップを掃除しながらなんか思いついたりしながらの七転八倒で進んで行く、映画の企画なんてそんなもの。フィクションなんてそんなもの。決して悪い意味ではなく、映画に出てくるあらゆるキャラクターは、架空という限りにあって、突き詰めれば、コバヤシと同じように生まれて来るのだ。
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