[コメント] ホット・ロック(1972/米)
これだけの中身を101分という尺に封じ込めたイエーツにこそ稀代のお宝を。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
クライマックスの銀行のシーン、入口でレッドフォードに目をやる警備員や受付でサインをする際の緊張感、催眠誘導されている金庫番が暗号を耳にしたときのあの表情、金庫の中には現金もが唸っているにも関わらず獲物のダイヤだけを持ち去る盗みの粋、出口へと向かう際にたったそこまでの距離が永遠にも感じるほどのあの距離感、そしてついに事を成し遂げた際のあのステップ、車中の仲間たちの歓声。
これだけでもこの映画を観た価値はあったと思える快作だが、そこに至るまでの失敗の数々が、全てはそこに行き着くためのステップとなっているところも楽しいし、楽しいといえば数限りなく散りばめられている無意味な小ギャグの数々、それがエスカレートしてヘリコプター・ギャグへと進化?していったのには腹を抱えて笑ってしまった。
役者が本当に楽しそうに演じているのも嬉しいが、そんな中でもあの稀代のお宝を進呈されるべきは、これだけの中身を101分という尺に封じ込めたイエーツだと私は思う。
あと余談だが、宮崎駿は『カリオストロの城』を作る際にこの映画を観てますね、多分。真相はわからないけれど、私はそう思いました。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。