[コメント] 狼よさらば(1974/米)
義賊の立ち位置を周到に回避しつつ結果として義賊であるという語りについて
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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冒頭のブロンソン「俺は貧しい者の味方だ」と同僚の「貧しい者は収容所に入れろ」という対立。そして警察(税金)は不足している。ツーソン映画スタジオにおける開拓時代の再現(この見学者にインディアン娘がひとり配されている)。ブロンソンに銃の手引きする男はガンマニアで病んでいると強調される。そして兵役拒否者だと紹介されるブロンソンが毒喰らって皿まで舐めて復讐に走る。ブロンソンは娘の復讐のための犯人捜しに向かわず、チンピラ一般を標的に夜を徘徊する(最後に偶然に遭遇する)。
本作も『ダーティハリー』(71)や『わらの犬』(71)と同様、法律を超える正当な暴力という主題を扱っているが、はるかにこなれていると思った。『ある戦慄』(67)のNY地下鉄もカラーで再現されて殺伐、テレビでご婦人のチンピラからの護身術が紹介されるなど、チンピラ対策の面が強調されるのは好感度高く、黒人が被害者として要所で登場するのもこの時代にしては神経が行き届いている。
警察の「犯行は復讐だ」「アマチュア刑事」の断定は超能力みたいなもので、ラストに娘が忘れられているのもいかにもB級。殺される妻が美人でないのもB級だがこれは好感度高い。
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