[コメント] イージー・ライダー(1969/米)
It's alright Ma,I'm only bleeding.(大丈夫だよ母さん、ちょっと死にかけているだけだ。)
「自由」で在り続けるあることは難しい。
こうありたい自分であり続けるには何よりも孤独に堪え得る強い意志の力が必要だ。同時に他人の自由を認める寛容さも持ち合わせなければならない。
しかし人間皆が強いわけではない。自分と異なり、自分の価値を脅かすような存在を黙認することは中々出来ない。
キャプテン・アメリカとビリーは、保守的な南部人にとっては、ニコルソンのホラ話に登場する金星人であり、アラビアの異教徒だったのだろう。死の恐怖が相手の死を渇望しそして悲劇が生まれる。
今も昔も大差ない。自由と死はいつだって隣り合わせなのだ。
ファッションや音楽と云った時代性ばかりが取り沙汰されることが多いが、「アメリカ論」として実に普遍的な名作。
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僕は酒も煙草もドラッグもやらないしバイクにも乗らないが大学入学以来バンドをずっと続けているし映画は劇場で月30本観る。こう言うと大体の人は「頭がおかしいんだね」とか「友だちがいないだね」なんて心配してくれる。そんな人には心の中で「ありがとうさようなら」と呟くほか無い。逆にこれで傷付けてしまった人もたくさんいる。自分が好きでやってることだし伊達でも酔狂でもないんだからもう諦めているんだが、心の底では何時か芯から通じ合える同胞が現れるなんて期待しているくらいだからやっぱり孤独は孤独なんだろう。
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