[コメント] ピンク・フラミンゴ(1972/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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ジュリアロバーツは何百億ドル積めばうんこを食べてくれるだろうか(しかも犬の)。ハリウッド超大作にこの映画のエネルギーは作れないだろう。ディバインがウンコ食った後、さすがに気持ち悪かったのかゲロしそうになりながらの作り笑いは意地ですね、不細工で最高。
音楽は映画の一部と監督が言うように50年代のロックに乗せた値段の安いツギハギ映像のザラザラした感覚はアナログ盤を聴いているいるようで(実際に音がとぶ)超クール。ファッションを含めこの映画のポップアート感覚溢れる下品な悪趣味の迫力は只事ではなく、悪夢のような世界が繰り広げられる快感。
熟成うんこを送りつけ、野外パーティーを警察にチクりトレーラーを放火するマーブル夫妻はちと甘い。ディバインに比べるとどうも常識的な嫌がらせだ。ディバインなんて正面堂々と乗り込んで家中を舐めまくり唾をたらし興奮した息子にフェラするという狂いっぷり。マーブルも良い線行ってるんだけどやっぱりこの戦いディバインの貫禄勝ち。
着飾った感覚、社会で定型化された価値観に排除されてきた者達がそれらに唾を放つカタルシス。この作品は下品だが、世の中を縛り付ける着飾った物や偽善や常識が持つ類の下品さは無く、抑圧された者のとても純粋なパワーに支えられた最低最悪の悪ふざけで、ここまで本気でやってくれると気持ちが良い。自分を苦しめるつまらない鎖から開放される爽快感がこの映画の存在自体にある気がして、大袈裟に言えば勇気さえ与えてくれる。抑圧されつづけた悪趣味ゲイ監督ジョン・ウォーターズ&ディバインそしてボルチモアの愉快な仲間達の勝利。個人的には警察を八つ裂きにして食べた後に笑顔で握手して別れる場面に拍手。
熟成うんこにちんこまんこ肛門ダンス精液注入鶏セックス足舐めセックスチンコソーセージ露出男対オナニー露出女そして犬のクソ!このサイトで本作の評価が低いのは色々な意味で嬉しい。
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