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[コメント] 俺たちに明日はない(1967/米)

映画史に残る名作だっていうのは認めるのですが、アメリカン・ニューシネマと呼ばれたこれらの作品がどうしても理解出来ないし、したくない。僕等はベトナムも経験してなければ、あの当時の空気を吸ってないのだから、分かる筈がない。
sawa:38

全共闘世代と呼ばれる人々がいる。御茶ノ水や神田を戦争ごっこの舞台にし、安田講堂で機動隊員を思わず殺害してしまった世代だ。私は当時小学生で避難退去させられた記憶がトラウマになっている。

ユーミンの『いちご白書をもう一度』ではないが、その後彼等は髪を切り、一流会社に何食わぬ顔をして入社し、企業戦士になっていった。

全てが「反体制」というカッコイイファッションだった。その切り替えに乗り遅れた者たちが「よど号」や「あさま山荘」で自滅していったのだ。

イージーライダー』もそうだが、これまでの常識を破って悪い奴等を主人公にした作品が数多く作られたが、「アメリカの自由」を求め「新しい生きざま」を求めたアメリカ人の考えは、ある程度理解できるのです。何故なら彼等には遺体や廃人となって帰ってくる友人や家族があった訳だし、次ぎは自分が徴兵される番だったのだから。

しかし、日本ではどうだったのでしょう?切実な悩みは無いにも関わらず、ルーズソックスを履くのと同感覚で「反体制」というファッションを羽織った。

少なくとも、当時の世相や歴史をある程度勉強もせずに、この作品の二人のアウトローの死にざま・生きざまを単にカッコイイとは言うべきでは無いと思う。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (8 人)torinoshield[*] 大魔人[*] kiona らーふる当番[*] あさのしんじ[*] さいた prick[*] skmt[*]

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