[コメント] 柳生武芸帳(1957/日)
とってもいい加減な設定と展開だがすこぶる面白い。まず、タイトルになっている「柳生武芸帳」は典型的なマクガフィンだ。武芸帳に何が書かれているのかきっと山田浮月斎(東野英治郎)はもとより柳生但馬守(大河内伝次郎)でさえ知らないに違いない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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このマクガフィンがラストで放棄されるところもいい。三船敏郎がまるで忍者に見えないし、久我美子とのラブシーンもいつもの絶叫演技で脅迫めいて見えるが、これは戯画化だと思って笑って楽しんだ。東野英治郎のキャラも漫画から抜け出てきたようなルックスで楽しい。
他にもいろいろと見所はあるが、なんと云っても水戸の幼君・千代松を演じる子役時代の山内賢が良い。そのやんちゃぶりが傑作。たしなめる中村扇雀とのやりとりが実に面白い。このシーンがなければ、私はこの映画の評価を一段下げるだろう。
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