[コメント] サブウェイ・パニック(1974/米)
主犯の描き方が秀逸。やや型どおりのきらいはあるが、いかにもリーダーらしい落ち着いた雰囲気をかもし出し、この映画の骨格をなしている。それに何よりラストは思わずにやりとさせるアイディアと演出の冴えがあった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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あのドアの開け閉めのタイミングの絶妙なこと。なんだか「コロンボ」シリーズみたいな、70年代らしい小技を感じさせる。
それに主犯・ブルーを演じたロバート・ショウのたたずまいが渋くてよい。運転室で待つ間、何をやっているのかと思えばクロスワードパズルを解いたり、それに仲間への目配せにしても、さらりと台詞でいっていた、いかにも傭兵の幹部クラスらしく、沈着冷静ながらもいざというときはためらわず決断、実行するという理想の指揮官、といった人物像で一貫させている。
これを見ると、あらためてリメイク版でのトラボルタ演じる犯人像のちんけさがわかる。
また、金を受け取った犯人を地上で追跡するガーバーらの車を撮ったシーンでは、現金輸送の際に転倒したパトカーをクレーンで再びひっくり返す様子をさりげなく写して「ああ、あのパトカーはさっき転倒した」と、まだあれからそう経っていないんんだなあと感じさせるなど、芸の細やかさもよかった。
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