冒頭の幻想美溢れる穏やかな場面から一転してロバート・デ・ニーロの登場する緊迫した場面への展開もすばらしい。 始まってほんの少しで、あっという間にこれだけ引き込んでいく作品というのは、そうないだろう。 そしてくせのある登場人物を脇役に配置したことで、先の読めない展開となり、興味が先へ先へと持続して決して飽きさせない。 存在を忘れた頃に再びロバート・デ・ニーロの再登場。 これで役者がそろったな、といったところ。

一度見た後、今度はもう一度じっくりと登場人物の気持ちを推し量り、映像を堪能しながら見直してみたい映画だ。

そして登場人物では、少女の美しさに参った。 さらに、少女に負けず劣らず、少年が美形ときたから、これまた参った。 このふたりの噴水でのキスシーンがたまらなく美しく、ぞくぞくした。 少年と少女があまりに美形だったものだから、正直なところ、成長したふたりの姿に少し不満を覚えてしまった。 まあ、イーサン・ホークとグウィネス・パルトロウという人気俳優なので、文句は言えないが。 この前半の前半部分、少年少女の場面を見るだけでも価値があると、個人的には思った。