[コメント] 悪魔のような女(1996/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
イザベル・アジャーニが倒れた後、シャロン・ストーンが理事長と抱き合って「うまくいったわね。」と喜ぶ。それでこそ、どんでん返しと言えるのだ。シャロン・ストーンがいい人になってしまったのでは、全然面白くない。旧作のオチをばらすだけばらして、それがまったく生かされていない。アンハッピーエンドを好まないハリウッドらしいラストである。
じゃあ、どうすればよかったか?旧作の「校長は生きている?」というのを利用すればよい。旧作では曖昧なまま終わるが、それをもっと明確にするのだ。……理事長の”幽霊”に倒れるイザベル・アジャーニ。理事長とシャロン・ストーンは成功した、と喜びながらその場を去る。その背後で、暗闇に現れる女の影。イザベル・アジャーニの幽霊?と観客は驚くが、実は彼女は生きていた。そこへやって来るキャシー・ベイツ。彼女がシャロン・ストーンたちの計画に気付き、死んだふりをするように助言したのだった。
どうです?これなら、旧作のどんでん返しを殺していないし、それどころか二段のどんでん返しになるでしょう。
その他
◆前半の緊張感は、旧作に劣らない。ただプールに死体(正確には生きているのだが)を沈めたあたりから、どんどんテンポが悪くなっていく。
◆理事長の”幽霊”は全然怖くない。お化け屋敷の電動人形みたい。
◆探偵がキャシー・ベイツと、女性に変更された点では、旧作よりも優れている。
◆新旧ともに、プールに雨が降り注ぐ映像から始まるが、個人的には、音楽も含めてオープン・タイトルはリメイクの方が好き。
◆初見はテレビ放映なんだけど、夜の九時からぼかし入りの映像を見せられるとは思わなかった。こういうのってカットされるものだと思ってました。ラストじゃなくて、このオープニングに驚かされました。(映画に驚かされたと言うより、テレビ東京に驚かされたんだけど)
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。