[コメント] プライベート・ライアン(1998/米)
冒頭のノルマンディ上陸作戦のシーンを地獄絵で見せ付けられスクリーンにクギ付けになりつつも心の中では「ぐぇ〜」って感じ。しかしその映像が30分も続いてくると結構なれてきて次は「これが戦争・・・」と思う。 この映画は冒頭のシーンで全てを引っ張ってると思う。 だけど僕は冒頭以外のシーンも好きだ。この映画は僕の好きな映画5本の内の一つです。 ちなみに僕はラストの老いたライアンがミラーの墓に敬礼をするシーンでぐっときました。この敬礼にはミラーへの感謝、友情、尊敬。色んなものがこもっている。おそらく映画史上最高の敬礼シーンではないだろうか?
追加・・・・ 4年前だから、やっぱりこれ観たの小学校6年の時だ。劇場で観たよなぁ・・・。幼心に戦争の衝撃、悲惨さ、むごさ、悲しさ、そして感動を大いに与えた作品。
多分この映画がスピルバーグの中で一番好き。だけど・・・。
たしかにリアルだね。戦闘シーンは。だけど、皆さん色々言ってるからかぶるかもしれないけど、やっぱリアルなだけじゃね・・・。
だいたい放送の前のコメントで本人言ってたジャン。「できの良し悪しじゃなくて、メッセージがどうたらこうたら」なのに「リアリティを追求した」はてはて?矛盾?んまぁ、私は別に気にしないけどね。
だけど、『ジョーズ』『激突』『ジュラシック・パーク』などで見ているものに恐怖を与えたのに、結局その恐怖に中身なし。つまり狂気なのにすかすかの狂気。ただたんに「殺してみたかった」って狂気で、その狂気の裏に何かがあるわけじゃない。だから『激突』でもいきなり襲われ(未見なのであまりわかんない)『ジョーズ』の鮫は実態がなく、恐竜では食うだけ。それを見て確かに私は楽しんだけど、その恐怖ってなに?結局なに?はっきり言って、そんな狂気小学生でも思いつくんじゃないの?まぁこの映画のコメントで語るべきじゃないけどね・・。
この映画については全然関係ないわけですけどね・・。
んで、この映画静の中に動があり、動の中に静がある。
じいさんライアンが墓場で歩くのは静で冒頭のノルマンディは動、そしてその後しばらく静が続き、そして兵士達は探しに行く。
その行く途緑色の美しい風景を背景に兵士達は歩いていく。そのシーンは兵士達の動の背景に静がある。『AI』の場合は静の背景に静があって、それなりに映像美だったが、この映画は静がしばらく続くと今度は一気に動が現れる。その動はアクションの動ではなく戦争と言う悲惨な動なのだ。つまり人間達が行っているおろかな行為(=戦争)を自然が眺めていると言う映像なのだ。
この静と動の対比が映像美を知っていたのか?
けどこちらの映画って「愛」っていうか、「命」っていうか、「苦悩」って言う感じ系のテーマでしょ?あっ、友情もあるかも。けど「命の重さ」を訴えるために複数が一人を救う。いや、別にいいけど、私はテーマ的には『シン・レッド・ライン』の足元にも及ばないと思う。
内容は何も考えずに見ろ!テーマだけで考えろ。そこがこの監督のダメなところなのだ。テーマが幼稚といったら悪いが、はっきり言ってその言葉がお似合いのテーマじゃないだろうか?だからそういう誰でもわかるテーマだから全国ネットで放送される?
だいたい全国ネットで放送される作品って娯楽とかが多くて、社会派があっても、どっちかと言えばすっきり系の社会派多いじゃないですか?
きっと『シン・レッド・ライン』は放送されないんだろうな・・・。
だってテーマが深くて、本当に大人の映画じゃないですか。確かに見てて退屈な映画かもしれない、だけどテーマだけ見てください。
『プライベート・ライアン』と同時期公開したからしかたないかな?けど
『プライベート・ライアン』は「愛」「友情」「命の重さ」
『シン・レッド・ライン』も一応劇場で観たのに記憶薄いけど、あの壮大で美しい自然を背景に日本軍と米軍の壮絶な戦い。リアルなんてどうだっていい!このテーマがスピルバーグに作れるか?「兵士達の葛藤」「待っている女の心変わりを受けた男の行方は?」「友情」そして「戦争狂気」
「友情」は描けても子供の頭(たしかにその頭だからこそ、作れる作品(=ファンタジ―)もあるが)の彼に「戦争狂気」「兵士達は突撃前にどう心を決めたのか?」「一秒でも戦場から家に帰りたい気持ちで、中のいい友達までも恨んでしまう極限状態の葛藤」描けます?キューブリックだったらもの凄い作品になるかもしれないけど、彼に作れますか?
まぁ『プライベート・ライアン』も好きなんだけどね、戦闘シーンは。それと狙撃シーンの絶妙な緊張感。
しっかし音楽ミスマッチやなぁ・・、ジマー様起用しろ!ジマー様!そしたら興奮興奮!涙!涙!になるよきっと。
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