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[コメント] マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985/スウェーデン)

見せないことで観客の心を揺すぶり、描かないことを崇高に昇華させる演出の際だった例。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 なんと慎み深い演出だろう。決して完璧とは云わない。しかし映画はこのように美しいお伽噺であるべきだし、このように慎みを示さなければならない。ここでは死を表現しないことこそが重要なのだ。公開当時、これは現代映画の一つのお手本だと思った。見せないことで観客の心を揺すぶり、描かないことを崇高に昇華させる演出の際だった例だと思った。

 しかし、この監督が現在のようにハリウッドの商業ベースにおいて大活躍するとは思いもしなかったけれど。今になってみれば、器用な職人監督という印象が否めなくて少々寂しくもある。

(評価:★5)

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