[コメント] 踊る大捜査線 THE MOVIE(1998/日)
これぞ「映画」の本道!映画とはこう創るべき!日本映画の可能性が拡がっていく。
商業主義?
映画とは金のかかる代物で、一握りの巨匠たちが名誉を手に入れた後での余興的な作品(注:黒澤明等を指す)は例外でしょう。
巨匠たちの作品は自慰的行為にも関わらず、批評家たちが好んで取上げ、内容の善し悪しは別として決して悪意ある評論はしない。巨匠を非難すればその批評家に明日は無いことは明白だからだ。
この作品は一生懸命に収益を挙げることを目指しているのが良く伝わってくる。頻繁に流されたコマーシャルもその一環で、その必至さは「あぐらをかいた芸術映画」の製作サイドも見習うべきだ。
何にもまして評価すべきなのは、この作品の制作サイドが「観客の顔」をみて映画を創っている姿勢ではないでしょうか?決して批評家や辛口の知識人を相手に映画を創ってはいないようです。
日本人は「さぁ、シニカルな評論をしてやるぞ」という姿勢で映画を観に行かれる方は少ないと言われています。私もその一般的な日本人のひとりとして、単純に笑い、緊張し、ちょっぴり泣けるような映画を単純に観たいだけです。
この映画の場合、観客=TV視聴者だったのが批評家の神経を苛立たせているのかも知れないが、高視聴率=国民の総意だとしたら、これはずばり「映画の王道」だろう。皆が期待したモノを提供したのだから、大ヒットは当然だ。
今後の日本映画はこのあたりまえの製作姿勢を否定してはいけない。馬鹿にすることは簡単だが、皆が期待し見たいと願う「映画」を創ることは非常に困難だということを知るべきだ。
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