[コメント] この森で、天使はバスを降りた(1996/米)
ロケーションの素晴らしさ。鄙びた田舎町、美しい木々と山河、過去を隠しながらも慎ましやかな人々。ベッドに坐し、窓越しの月光と冷気を浴びるアリソン・エリオットの横顔。(今風の言葉でいえば)スピリチュアルな雰囲気が秀逸。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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演出も丁寧で、食堂を切り盛りする三人の女性の距離感の変化もうまく表現されているし、「作文コンテスト」というアイデアも魅力的。
ところが、これだけの雰囲気の良さが作劇に生かされていない。そのことがなんとも残念。終盤の展開は作為丸出しで、ありがちで、はっきり言って、ベタ。特に、ウィル・パットン演じる男の造形が拙い。それは、劇中の彼の行状が道義的に許せないとかいうことではもちろんなく、悪役としてあまりに中途半端なのだ。彼に対する演出が一貫性と説得性に欠けていて、どんな人物でどういう心情から行動しているのかが混乱していてさっぱり伝わってこない。
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