「ガンダム」シリーズの映画としては、1本の作品としての完成度は一番まとも。それも「ファーストシリーズの同工異曲」ともいうべき内容のせいか（なにしろ一度やった話しだから、ちゃんとまとめられたんだネ）。

そしてボクらが最初に「ガンダム」のＴＶシリーズを見たときに「やられて」しまったSFマインド溢れる絵作りも、この映画の中にはたくさんあった。これもやはり「ファーストシリーズの同工異曲」ということで、ファーストシリーズが持ていた「WWIIの戦記物をSFロボットアニメで」という部分が自ずと内包されたおかげだろう、と思う。

が、それでも散漫な印象を受けるのは、ＴＶシリーズでやってこそ効果を発揮する群像劇・大河ドラマを2時間ちょっとの映画でやろうとするからだ。 富野監督はこの手法しか持ち得ないのか？持ち得ないんだろうねぇ…とつくづく感じる。