コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] スリング・ブレイド(1996/米)

ストーリーの大筋は極めて平凡ながらも、要所要所での台詞やビリー・ボブ・ソーントンの好演(怪演?)が感動を誘う。
Walden

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







結末は、パッケージのあらすじを読むだけで大体予想できるし、どういうタイプの映画なのかを理解するのも至極容易。そういう意味では、なかなか他の感動モノとの差異化は難しいはずだが、印象に残る作品だった。

これは、やはりビリー・ボブ・ソーントン演じるカールの強烈な個性(と訛り)によるところが大きいだろう。映画全体が、彼のスピードで進んでいるという印象を受ける。

また、ところどころでの台詞や、院長の自宅に泊めてもらった時に、子供のベッドで寝ず、座った場所のシーツを直す場面、橋を1人でとぼとぼ渡る時の豊かな自然風景と「独り」のコントラスト、など、上手だなあと思わせる部分がけっこうある。

ただ、最後にドイルを殺害した後、パン(?)を食べるシーンがある。あれは少し納得がいかなかった。彼は、少なくとも殺人という行為そのものは悪いことだと言うことは悟ったのではないのか?「冷静」なのは仕方ないとして、多少なりとも罪悪感を感じている心情をあそこでは出した方がよかったと個人的には思う。でないと、その「決断」が彼にしごく簡単だったかのように思えてしまうし、何より、人を殺した後にモノを普通に食ってるのは単なる異常者だ。ま、これは好みの問題だろうけど。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。