[コメント] ブロンクス物語(1993/米)
よそ者には思い切り排他的で、頑固で、人の命など何とも思っていない自分の町。だがそこに、ふたり大事な導き手を持てたことがカロジェロの幸運だった。ここで彼の顔をよく見ると、驚くほど若い頃のデ・ニーロに似ているのだ。
デ・ニーロはこういう町で、こういう愚直な正義漢である父に育てられたのだろうか。バカどもは劇中では嘲笑われるが、そんな彼らまでもに彼の暖かい瞳は向けられているように思う。改めて彼の映画人としての「才能が無駄に」されなかったことを、彼のまわりの人々に感謝する所以である。
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