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[コメント] 遠き落日(1992/日)

野口役に三上博史はちょっとミスマッチだったような…そこはかとなく得体の知れ無さを醸し出している。
甘崎庵

 本作品は渡部淳一著作の映画化であるが、流石に一人の全生涯を2時間足らずで凝縮できるはずもなく、それ故本人よりむしろ母にスポットを当てた作りとなっている。

 狙いは外れてないと思うけど、明らかにミスキャストだと思うんがなあ。主人公の三上博史は‘得体の知れない日本人’をやらせたら随一の人だけど(褒めてないって!)、情愛を絡めると途端に不気味なだけの人に(失礼!)なってしまう。三田佳子もちょっと年齢的に無理な役なんじゃないか?

 原作を読んだのは中学の時だったか。随分ショックを受けた記憶がある。偉人伝で見た野口英世の姿とはまるで違っていたし、イメージが随分崩れたものだ。大人になって読み返してみると、そのエキセントリックな性格や酒乱気味の行動など、結構好ましく思えてくるのが不思議と言えば不思議。

(評価:★2)

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