[コメント] カプリコン1(1978/米)
「ここ。ここが面白い」と指でさし、手で掴むことができる映画。観客の目の前で起こることのみで徹底的に勝負する在りようがサイレント映画の如く美しい。
複葉機オヤジのテリー・サヴァラスが目先のギャラを釣り上げる時に我々は、実は世界の大部分が宇宙計画に無関心なんだと実感して愕然とする。それは映画の序盤で首謀者ケラウェイ博士が熱弁していたことだ。アストロノーツとジャーナリストが闘う敵は、宇宙よりも茫洋として掴みようのない「世間」という魔物だ。そして映画がそんなこと一言も言わずに、連中の顛末を追うだけなのがまたストイックでいいんだよな。
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