あるいは徹底的に見せることで、それでも見えないものへの不安を煽っている映画、とも言えましょうか。そこらへんの展開のコントラストが秀逸。だから見えないまま終わったラストが利いてくる。

閉塞状態もさることながら、炎で駆除しきれない「物体Ｘ」の不気味さを考えると、燃やしても燃やしても寒さが支配してしまう極寒の地に舞台を置いたのは、正解。