老人が紡ぐストーリー。 そん中にいい話なんてちっともありゃしない。

生まれた頃に隣の子と取り替えられたというコンプレックス（妄想？）だけがこの老人の人生の中心にある。そんな回想シーンのほとんどに嫌悪感を抱いた。

ラスト、トマは本来あるべき自分の姿を求めてアルフレッドの代わりに殺される。その直前に呟いた「さよなら、パパ」という言葉は、あの楽しげにピアノを弾いていた父親にではなくてアルフレッドの父親に対してだった。そんなの悲しいよ。