[コメント] ホテル・ニューハンプシャー(1984/米)
わたしは突然この映画の窓の場面を思い出すことがある。開いた窓と静かに揺れるカーテン。そして、わたしはこの映画のこんな言葉に支えられている。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「開かれた窓はみすごす」
それは、開かれた窓から飛び降りないこと。そう。わたしのテーマは、いつだって、キミと一緒に生き残ることだ。
この原作の主題は、レイプとその癒され方を描いているが、それが、小説の個性的な人物たちが役者となって動き出すと、他のアーヴィング原作の映画と同様に素敵なファンタジーとなってしまう。 もしかしたら、単にわたしの読み違いなのか、どのアーヴィングの小説より、それらの映画化された方がどれも美しいファンタジーとなっているように思える。そして、特にこの映画では悲惨さが重なり合った家族のはずなのに、ラストで笑って集まられてしまうと、何もかもが美しいおとぎ話でしたと見てしまう。
しかし、本当に長く記憶に残るのは違う部分だ。
「人生を深刻にしないことは、至難のわざである」
ああ、その通りだね。だからこそ、映画の中の人々は可笑しく、前を向こうとする。
そして、最後までみて、気づかなかった窓のことが痛烈に心に残り、 いつまでも、静かに揺れるカーテンの映像が何度も何度も浮かぶ。それは、さわさわと、カーテンが揺れる感触とともに、わたしのことをなかなか離さない。
「それでも、なんとか生き続けるしかない」
ハイ。そのとおり。
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