[コメント] グリーンマイル(1999/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
スティーブン・キングは私の愛読書。勿論この作品もちゃんと読んでいる。あの時は本国に合わせ、一月ごとの発刊で6巻本だったのだが、読み始めたら止まらなくなることを見越し、6巻全部出た時点で一括購入。殆ど一日で全巻読み切った(これ程充実した読書時間を与えてくれる作家はこの人くらいだ)。そしてその出来も凄かった。現代と過去とが交錯し、伏線張りまくりの意外な展開に、一冊読み終わった直後に次の巻を手にしていた位。
その映画化。しかも『ショーシャンクの空に』のフランク・ダラボン監督作品というので、もの凄く期待して観に行った。
さすがに6巻分を全て収録することは不可能で、現代編がかなり端寄られていたし、やや展開が速すぎると言う点がネックではあったが(設定的には突っ込みを入れたいところも多数あったが)、それでも私的には充分な作品に仕上がっていた。特に過去編のラスト・シーンは分かっていたとは言え泣けた。3時間の長丁場であったにも関わらず、全くだれなかった。
結局この作品の善し悪しはハンクスとクラーク・ダンカンの演技力によるものなのかも知れない。この作品で初めてその存在を意識したモース。この作品と『ダンサー・イン・ザ・ダーク』ですっかりファンになってしまった。ところでロックウェルは、確かX-FILESでモンスター役で出てなかったか?
<2002'3'28追加> ところで、拙サイトで現在本の話をスパルタのキツネさんとしているが、「カラマーゾフの兄弟」の兄弟における「大審問官」の話をしていたら、不意にこの映画のことが浮かんできた。確かにこの作品、「大審問官」そのもの。死刑囚を逃がすか、それとも涙を呑んで処刑するか、その違い。
成る程。どうしてこんなに感動できたのか、これではっきり分かった。私の心の中ではどうやらちゃんと「大審問官」とこの作品は結びついていたらしい。
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