[コメント] パンダ・コパンダ(1972/日)
脳味噌を腐らせる「ボボボーボ・ボーボボ」がゴールデンタイムに登場したという日本アニメ界のゆゆしき事態。これはそれの対極をなす作品。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
巷に溢れかえっているアニメーション。今や日本の文化とも言えるアニメーションだけど、親子で安心して観られるアニメが実に少なくなってますね。そんなアニメの条件としては、
(1)性的表現がない
(2)暴力的描写がない
(3)嘘を肯定しない
ってのは最低限だけど、「心が温まる」「子供心を取り戻してくれる」となるとそうは多くはないです。
実は鼻毛真拳炸裂の「ボボボーボ・ボーボボ」の初回を子供が観ていて、理解不能のギャグの連続は”子供の脳味噌を腐らせる”と危機感を感じ取り、大急ぎで懐かしの名作のこの「パンダコパンダ」をレンタルして来た次第なんです。
親が無いことが彼女に影を落とすことも無く、お婆ちゃんの不在も屈託無く過ごすミミ子ちゃんはこうあって欲しい子供の理想像。
喜びを全身で表現し、パパンダの心情(※1)も察する聡明さも兼ね備えてます。
※1 父親は会社勤めがあるものだとその為にお弁当を作るのだが、動物園から逃げてきたパパンダだから困惑する。そんなパパンダの心情を機敏に察して「会社はお休みだったのね」と話題を回避した件。
結末として、動物園に出勤して、退社時には挨拶とタイムカード、人間と同じに満員電車に乗って帰宅。気ぜわしく過酷な現代社会において、こんなのんびりとしたサラリーマン稼業を過ごしてみたいものです。
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