[コメント] 秋のソナタ(1978/スウェーデン)
親子や夫婦、或いは恋人たちは、ある期間を過ぎると二手に分かれる。過去を「蒸し返したがる人」と「忘れたがる人」に。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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そして、いずれ、その「決着」を、その人たちなりの決着を、つけなければならない「時」が来る。たとえ、相手が先に死を迎えたとしても。
その後に待ち受けているは「和解」というよりも、「止揚」というべきか。
日常生活の中では、どちらかが「許す人」で、どちらかが「許される人」という役割を「演じている」だけであって、真には両者共に「許し、許される人」なのだと気付いたとき、この作品のラスト近くの二人の女性のような「顔」になるのかもしれない。
それを「諦め」と呼ぶか、あるいは、「悟り」と呼ぶか―いずれにせよ、しみじみとした優しい顔であることは間違いない。
「子供は最初、親を愛するが、しばらくすると親を裁き、許すことはまずめったにない。」―オスカー・ワイルド
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