[コメント] EUREKA(2000/日)
この異様な程の長さにはしっかりとした意味があるが、それにしてもやっぱり長すぎる。
悲惨な事件の後に残された被害者の心の傷が、ゆっくりと長い時間を掛けて癒されていく様を、景色の移ろいの中で丹念かつ丁寧に描いています。被害者の混濁した心を投影するような顔やセピア色がかった空の色。それらを表現した照明や画面のあせた色彩が秀逸です。
永久に取れることのない疲労感を帯びたような出演者達の顔つきも印象に残りました。
ひどく傷けられた被害者の心の傷が再生されていくのを描くのに、何もないゆったりとした時間の流れ・セリフの極端に少ない展開が必要なのは痛いほどよく分かります。
なんせかんせピストルを眼前に突きつけられて、頭を吹っ飛ばされる寸前まで追い込まれたわけですから。それが「あっ」という間に回復する方が逆に説得力に欠けると思います。
それにしても、上映時間3時間37分は長すぎます。彼らの心の傷は再生されたかも知れませんけど、こっちの集中力が持ちこたえられずにズタズタに寸断されました。
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