[コメント] マイク・ザ・ウィザード(1988/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
この作品の存在を知ったのは今は無きあるマンガ雑誌で(具体的に言えば「少年キャプテン」)。そこで「あまり知られていない映画だが」という前置きで絶賛されていたので、興味を持っていたのだが、暫くしてレンタルショップに行ったら偶然置いてあった。早速借りて鑑賞。
まさにこれはアメリカ版オタクの映画だ。このとんでもなく手間のかかるコマ撮り撮影によるアニメーションを一コマ一コマ仕上げていく執念と言い(しかも退屈なはずのアニメーション制作をなんとも楽しそうにやってる)、映画完成のために私財を投げ打って(主人公の売りだしたものがマニア向けのコレクター・アイテムばかりという凝りよう)高額のフィルムを購入するシーンなど、なかなか分かってらっしゃると言う上手い出来。それを陰ながら支える友人や彼女の存在も良い。
それとこの作品は「映画を作る」というのが基本コンセプトにあるため、ハリウッドそのものが舞台となっているのが特徴で、あちこちのスタジオや有名なHOLLYWOODの看板を背景に動き回る。ハイ・テンションの映画に仕上がっている。
それに何より大切なのは主人公マイク(マイク=ジトロフ本人)が、本当に楽しそうであること。特にラストのアニメーション世界の中の疾走シーン。これほど“嬉しい”という表情を出せたこと、それだけでこの映画を見る甲斐があったというものだ。まさにベスト・ショット。これほどの笑顔に映画で出会えることは滅多にないぞ。
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