やるせなく、残酷な物語だ。友達が「『火垂るの墓』に似ている」と言っていたのも凄く分かる気がする。

　出来は非常によい。ビョークにしろ、カトリーヌ・ドヌーヴだってこんな演技、もう出来ないだろうし。音楽とストーリーの対比も非常に上手くいっている。

　しかしこの映画の本当のテーマって、ごく単純なアメリカ批判という風に見えたのは、僕だけだろうか？（だからアカデミー賞レースからは外れてたし）

（追記）

　もしセルマがこのような結末を歩まなければ、果たしてこの物語は映画として成り立つのだろうか。

　卑劣なようだけど、僕はこれもやはり映画なんだろうと思うのだ。