あのＣＧに頼りっぱなしのオープニングを見た時に。いや、その時点で大きな期待を捨てなくてはいけなかったのかもしれない。もともとそれほどのモノを期待していたわけではないのだが…。

にしても、これはヒドイと思う部分が多すぎる。

１、 あれ程大勢の人数を集めながら、天気予報を無視して登山を決行する事へのリアリティのなさ、救出へ向かうまでの無駄な時間。

２、ヘリから降りる時の無謀なアクション。（一歩間違えば全員死んでしまう状況の場所へ降ろすな！！！10ｍ程下でもいいではないか！ああやって宙ぶらりんにされている間に体力も消耗するし、時間の節約になっておらぬは！）

３、ニトロの管理の甘さ。その爆発のせいで起こる二次被害（雪崩）への想定のなさ。

４、ＧＣを駆使するなら徹底的にやれ！雪崩に襲われるシーンで、逃げ惑う人々は暗い吹雪を思わせる中を逃げており、雪崩は日が射しているように明るい。カットが変わるたびに画面の明るさが変わるので、その時の天候が分からない。

５、そして、思う。3年前の事件、兄は妹を救うためにナイフでロープを切り父を見殺した。妹はそれが許せない。妹は、死にかけの男トムに注射を打つ。見殺しには出来ない性分なのだ。この男を邪魔だと判断したヴォーンことビル・パクストンがトムを殺した。

この事に憤りを隠せない。なんとも都合の良い話ではないか！もし、トムが助かったとしたら、兄は助かるかも知れない父を殺したことになり、妹と兄の和解は決してなかっただろう。自然にトムが死んでしまえば、妹の善行は全く無意味になってしまう。

遭難で食料不足で小競り合いをする映画は多々有るものの、肺水腫を取り上げたことは真新しいと感じた。しかし、あまりにうすっぺらで私のアクション映画嫌いに拍車をかけたことはいうまでもない。