[コメント] 鬼戦車T34(1965/露)
導入部からして戦車部隊の真面目な追悼映画のはずなのだが、なぜかしばしばナンセンスの味がする。製作者は何かの手違いで『馬鹿が戦車でやって来る』(64)を参考にしたのではないだろうか。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「史実をもとにつくられた」と字幕があり、冒頭に無名戦士の墓が映され、真面目な追悼映画っぽいんだが、本編、戦車の突撃はしばしばナンセンスの味がする。ロシア女性捕虜の間を爆走する件がとても印象に残るが誰を助ける訳でもない。石畳の町中でバッドマンみたいな銅像倒す件はショボくてユーモラス。こういうのは実話ベースのリアルなんだろう。本当にこうだから仕方なくそのように撮ったらユーモラスにしかならなかったという感じが観て取れる。ヒトラーのフィルム映写に突っ込む件はいいイマジネーション。
一方、戦車が映らないと不思議と、地平線に黒煙棚引くソ連戦争映画のいい画が出てくる。林のなかを仰角多用で逃げ惑う件がいい。ドイツ兵のドイツ語は追い被せるようにロシア語のナレーションが入るのだが、別にロシア語の字幕だけでいいのに不思議な手法だった。一瞬だけ映る機関車みたいなローラー車がすごかった。最後、倒れた子供助けた兵を射撃するドイツ兵の得意げな顔はインパクトがあった。
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