[コメント] 式日(2000/日)
庵野はどこまで行っても、良くも悪くも庵野なのだと感じた。
まず、面白いと思ったのは岩井演じる「カントク」=庵野であること。 監督業を生業とするもの同士で何か通じるものはあったのだろうなあ。
物語のテーマは「家族」「妄想から現実への復帰」かなあ。
いいなあと思ったところ まず、藤谷演じる「彼女」の格好がいかにも庵野映画らしく、 ミステリアスな雰囲気を出していて良かった。 で、「彼女」の部屋の異常さも良かった。これは後にわかる 彼女の人生の経緯や心象の暗喩なのだが。 ナレーションも庵野映画らしいセリフ回しだった。 このセリフ回しが実写映画っぽくないという人がいるが、 それは了見の狭い見方だと思う。
「彼女の母親」役の大竹しのぶはやっぱ上手い。 なんというか、感情の表現がもう手馴れている。 撮影場所の山口県宇部市の映像がキレイだった。無機質な町と言われているのに。
悪かった所 淡白すぎる感じがした。「彼女」にまつわるエピソードにある背景がなく、 なんか薄っぺらい感じがしてしまった。 それに付随してるが、「カントク」の所在や視点がイマイチわからなかった。 「カントク」の「自分が作った作品はヒットしたが、飽きてしまった」 というのがどこに生かされていたのかよくわからなかった。
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