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[コメント] パープル・レイン(1984/米)

祝!Prince 殿下カムバック!"Rainbow Children"リリース記念!(2.6.2002) ―a love letter from a former eccentric & narcissistic rainbow child
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







注意:以下のreviewはほとんど映画と関係ありません。しかも30歳前後の方でないと理解できないネタかも…(汗)

愛をこめて、ピロQ様と殿下に捧ぐ―

お待たせしました(待ってないって?)。いや〜この日を待っておりました。

忘れもしない1986年。中学二年の時、たまたま深夜に見た「MTVJapan」(マイケル富岡とセーラが司会だったなあ〜。Bon Jovi贔屓でFMの自分の番組のカウントダウンじゃ、いつも一位にしてたセーラは、今いずこ?)で、Peter Gabirelの"Sledgehammer"のビデオクリップを見て衝撃を受けた。それまで明菜ファン(みゆきファンとは口が裂けても…)を筆頭にした邦楽派から、洋楽一辺倒に。友人に当時流行ってたMadonnaやらMichael JacksonやらHuey Lewis & The NewsやらLionel Richieやら借りたり、ダビングしたりしてもらうも、どうもハマれず。自分にハマるアーティスト探しに、金曜日にゃ小林克也の「BEST HIT USA」、日曜日にゃ「MTVJapan」目当てに、夜遅くまでTVにカプカプかじりつき、水曜日にゃ、もう廃刊になったらしい「FM Station」やら「週刊FM」やら買いまくっては、曜日関係なく、それまで「オールナイトニッポン」はじめAM専門だったラジオもFMに切り替わりガジガジかじりついたあの頃(土曜日の鶴光と月曜のみゆきの「オールナイトニッポン」はモチ聴いてたさ!「この歌はこんな風に聞こえる〜♪」←タモリ倶楽部の「空耳アワー」の原形だぞ!)。そんな感じのチュラチュララ〜♪な一週間を送っていたあの頃。Cindi Lauperの"True Colors"に号泣したあの頃。Cindi Lauperの"We Are The World"のパート「♪あ〜インチキオ○コ〜♪」に爆笑したあの頃(from 鶴光の「この歌は〜」)…嗚呼〜なつかし〜&はずかし〜 (そう言えば、まだまだアナログ全盛でしたな。CDなんてクラッシック・ファンのためのモンだったし)

( ゚o゚)ハッ!そんな話じゃなかった。殿下、殿下!プリンス、プリンス!

そうそう、殿下を知ったのは、克也センセーの「BEST HIT USA」での上半期ランキングでの"KISS"のビデオクリップだった。第一印象は「うげ〜!キショ〜(気持ち悪い)トカゲみたい!」。この殿下原体験を、翌日、洋楽ファンで、いろいろテープやらなんやら貸してくれた友人に「いや〜プリンスってキショいよなあ」と告げるや否や、意外や意外、ムッとされ、ちょっとした喧嘩に。そう、彼は殿下の大ファンだったらしく(隠れファンだったんだなあ。みゆきファンとしてはワカル)、「もうおまえにゃ、ダビングしたらん!」と宣告されたりして。その後、仲直りはしたけど、オイラのプリンス食わず嫌いはそこから始まったのでありました。

そんなある日、中学卒業、高校は地元を離れとある私立に通うオイラ。またまた洋楽ファンの友人ができ、ちょっとしたきっかけでお互いの「これぞ!」と思う一枚を交換しようということになった。で、オイラが持って行ったのは、モチPeter Gabirelの"So"。で、彼が持って来たのは、Princeの"Purple Rain"。「ウゲッ!」とは思ったものの、それほど仲良くなかったこともあったし、その場は「ああ、これ名盤だよなあ。一度聴いてみたかった」などとお茶を濁し、帰宅。「けっ、キモキモ王子が紫の雨って、聞いただけでサブイボやんけ。つーか、ジミヘンのパクリ?」と、ミーハーなオイラは聞いたこともないのに、どっかで聞きかじったセリフをほざき、殿下はしばらくデッキの上に放ったらかし。そのうち、その友人がしつこく感想を求めてくるので、仕方なく聞いてみることに。

うわっ!うわっ!うわっ!

もうラストの"Purple Rain"なんて自分の涙声で聴き取れなかったくらい(←半分ウソ)。カンドーなんてもんじゃない、もう震えまくりましたね。スピーカー前で掌返しで「でんかぁぁぁぁぁ〜」と平伏しましたよ、ハイ。

話ちょっと変わります。

当時、妙にませてたオイラは、「バーテンダーになるんでい!」と、高校二年で酒にハマり、いろんなリキュールを買ってきては、カクテル作って、友達家に呼んでは酒盛りしてました。うちの親も咎めるどころか、「今度は、ソルティ・ドッグ作って♪」なんていう、とんでもない親でしたからねえ。で、そのうち、オリジナル・カクテルとか言って「Poison」とかいう、ワケのわからんどす黒いカクテルを作っては酔いしれてましたなあ。

で、話ちょっと戻ります。

勿論、殿下に捧ぐ「Purple Rain」なんちゅうカユいカクテルも作りましたさ。で、オイラ、顔も体も全然×なのに、ホラあるでしょ、自己嫌悪と同時に妙にナルシスティックになるとき。えっ、ない?まあ、オイラにはあったんです。『シルビーの帰郷』のreviewにも書きましたが、高校時代のオイラは「なんかヘンなヤツ」が代名詞でしたから、どこかそこに嫌悪感を持ちながらも、「そのエキセントリックなとこが魅力なのさ!」とアブネ〜自己陶酔してました(『GO』のあの女の子みたいな感じ?)。その点、殿下と自分を重ね合わせてたのカモなあ。イタイっ!

だから、雨が降ると、傘もささずに近くの堤防までダッシュしたり、今度は「ダンサーになるのだ!」と、気分は『雨に唄えば』のジーン・ケリーごとく家のベランダで踊りまくったり(晴れの日にやってたら、みんなに見られて病院行きだし)。

そんなある日、カクテル「Purple Rain」を飲みながら、"Purple Rain"をかけながら、雨の夜のベランダを、『愛は静けさの中に』のマーリー・マトリンばりに情感たっぷりに踊ってました。で、「なーんか視線を感じるなあ」とキメっのポーズを取った右手の先に、ダルマ落とし…じゃない!な、な、なーんと隣の家の窓から、隣の家族父母兄弟四人全員集合して、しかもダルマ落としみたく縦に顔を並んで、キメッ!のオイラを見てるじゃあーりませんか!固まるオイラ、すでに固まってる四人。気マズーい空気。部屋からガンガン流れる殿下のオタケビ。…「こ、こんばんは!」。四人は軽い会釈、「見てはイケナイものを見た」そのショックの引き攣った笑顔と共に、静かに窓が閉められましたとさ。部屋からは、リピートで裏返った「レッツゴーっ!クレイジーぃ!」…

後日、ご近所ではどのような話題で持ちきりになったかはさておき、病院送りにならなくて良かった、とだけ申し上げましょう。

え〜、蛇足ながら(?!)、映画も見ました。ビデオで見たのか、TVで見たのか、イマイチ記憶がないんですけど、買った気もするし、借りパクした気もするし、でも今はないからわからんです。とにもかくにも、サイコーです。マーヴェラスです。ファンタスティックです。サイコーにイタイです。

ざいあすさんの仰るとおり「家出する殿下」とは、ちょっぴり、いや、かなりイタイですが、そういうイタさの中のナルシシズムが殿下の魅力、まあ、オイラにとってですが、そういう気がします。

それから、僕が一番気に入ってるのは、この映画が"Purple Rain"では終わらないところ。その次には、とびっきりcatchy&popな、これぞ愛の歌"I Would Die 4 U"が待ち受けておるのです。

う〜む、サイコーっ!Viva 殿下!Viva あの頃のオイラ!そして、サヨナラ!

「愚か者もその愚かさにしがみついていると賢くなる」はウィリアム・ブレイクのことば。トカゲだって、そのキショさにしばみついてれば、いつかはアニエス○ーのロゴになったりするのだ!

追記:

今では"Kiss"も大好きッスぅ〜。

(評価:★4)

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