[コメント] BROTHER(2000/日=英)
北野武とビートたけしの使い分けは修辞に過ぎない。彼の初心は、お笑いであり、エンターテイメントであるはずだ。
いつからかヨーロッパの評価に合わせて彼を形容するようになっているが、個人的にはたけしが映画について愛を語るとか、たけしが頭から“映画”なんて言葉で撮り始めるとか、薄気味悪くて想像できない。作家性なんて無理に語らない方がいいとも思っている。一度の失敗ぐらいでめげないで、好きなようにやって欲しい。それこそ時代劇でもSFでもやって欲しい。すごく外すかもしれないし、すごく当たるかもしれない。
どんな映画も、一本の映画として批評される宿命を背負っている。この映画も例外じゃない。ここにも的を射た辛辣なコメントが幾つもある。特に、inaさんのレビューは的確で反論のしようがない。
ただ個人的には、エンターテイナーであるビートたけしの感性を信用しているし、この先もいっそう遊んだ撮り方をして欲しい。「北野武が娯楽映画? アホか!」と、そう思うかもしれない。でも十五年前には、こうだった。「ビートたけしが映画? アホか!」
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