コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] BROTHER(2000/日=英)

この映画が娯楽映画の道を模索しようとして中途半端になった事で、北野武は初心に帰れと言われがちな昨今。でも、ちょっと待って。ビートたけし……日本のキング・オブ・エンターテイナーですよ?
kiona

 北野武ビートたけしの使い分けは修辞に過ぎない。彼の初心は、お笑いであり、エンターテイメントであるはずだ。

 巨匠北野? 世界の北野? アーティスト北野

 いつからかヨーロッパの評価に合わせて彼を形容するようになっているが、個人的にはたけしが映画について愛を語るとか、たけしが頭から“映画”なんて言葉で撮り始めるとか、薄気味悪くて想像できない。作家性なんて無理に語らない方がいいとも思っている。一度の失敗ぐらいでめげないで、好きなようにやって欲しい。それこそ時代劇でもSFでもやって欲しい。すごく外すかもしれないし、すごく当たるかもしれない。

 どんな映画も、一本の映画として批評される宿命を背負っている。この映画も例外じゃない。ここにも的を射た辛辣なコメントが幾つもある。特に、inaさんのレビューは的確で反論のしようがない。

 ただ個人的には、エンターテイナーであるビートたけしの感性を信用しているし、この先もいっそう遊んだ撮り方をして欲しい。「北野武が娯楽映画? アホか!」と、そう思うかもしれない。でも十五年前には、こうだった。「ビートたけしが映画? アホか!」

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (6 人)甘崎庵[*] おーい粗茶[*] uyo[*] Linus 太陽と戦慄 ina[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。