[コメント] M(1931/独)
『M』というタイトルも暗示的だけど、草案時のタイトル「我らの中の殺人者」が採用されなかったのは、つくづく残念。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ラストシーンと当時のドイツの状況を考えると、これほどまでに適切なタイトルもなかろうに・・・。
最初のシーンの音と映像での語り口が図抜けている。さしずめ本編の予告みたいな密度の高い映像表現。あとはピーター・ローレの眼力と、(ローレの白目も含めて)白を効果的に浮き上がらせる深い黒の画面が秀逸。ラストも当時の民衆の中にさえ潜んでいる、不気味な動きを暗示するようなシーン。暗闇の中に潜み、それが浮かび上がる時の戦慄をとことん追求した映画と言えるのでは。
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