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[コメント] A.I.(2001/米)

「はははははははははははははは!はははははははははははははは!」これだけしか書かないコメンテータが1人はいると思ったんだが…。
ピロちゃんきゅ〜

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







最初に言っときます。長いっす。ヒマなときに読んでね。

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とあるビデオ屋さんにて

「どれどれ、フェリーニでも見てみるかな。え〜っと、あ、あった。『フェリーニ サテリコン日誌…』こんなのあるんだ。ふーん、ま、いいや、フェリーニのって書いてるし。借りよ。」・・・・・・・・・・・・・・・・そうして彼はフェリーニの『サテリコン』を後日借りたという…。

   注:この話は事実に基づいています。

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いや〜、やっと見ました、この映画。夏休み期間はあかん。混んでて。

んで、キューブリックが企画したスピルバーグの映画という世にも不思議なキャッチコピーに(どうせ踊らされるだろうと思いつつ)ほんの少し、期待して、見たわけですよ。しかし、やっぱ思うのは、スピルバーグが!とかキューブリックが!ってな事を考えずに見たかったな、少しは。とは言っても、この一番混む時期の新作は波に乗り遅れる(事実、『千と千尋〜』はまだ見れていない。もっとも普段から新作はあんま見ないけど…)ので、情報なしに見れることの方が異常だ。これだけ日々このサイトに来て新着コメントやお気に入りを覗いていると、皆がガンガンコメントを入れていくから、も〜って感じになる。特にらいてふさんみたく集中して投票されているコメントがあって、しかも赤レビューじゃぁないですか。早く中を見たくって、えぇ、正直言って映画を見るよりレビューを見たい気持ちの方が強かったです。おかげで見終わってほっとしたというか、”やっと見れる”事の方が嬉しくて帰りの運転が楽しかったですわ。

それで、この映画なんですが、正直に言わせて貰えれば、どう感傷的になれ、と?それが狙いじゃないのか?と。怖いぞ。らいてふさんの「ホラーか?」は違う意味だったのか?とか見てて思いました。「はははははははははははははは!はははははははははははははは!」は、かつて見たホラー映画の中でもけっこう怖いほうかとは思いますが…。オスメント君の設定は愛を永遠に与えるロボットであるはずで、それが世界初の機能(って事だよね)な割には、他のロボット、例えば熊であり、保母ロボットであり、ラブマシーンの彼であり、みんな機能的には愛を与えているじゃない(と、思いませんか?)。何も彼が特別でユニークな存在とは思えなかった(あの体の大きさであの機能!ってのが最新鋭っていうんだったら笑える)。彼自身がそんな思い上がる機能を持つ設定になってる事のほうが驚きだ。というか、そこらへんの製品チェックやバグ取りぐらいするべ?ふつう、メーカーなら。現代でもやってる事だし(もちろん一部大手メーカーだけだけど)。とまぁ、納得できない設定が山ずみ。ここそこにつめの甘い設定が目立つ、目立つ。つめの甘さでいったらバートンなんか非じゃないです。サルもぶっとぶってなもんです。『未知との遭遇』の頃は許せた粗さも、未だにそれかい!みたいなつっこみがあってもおかしくないでしょう。ここらへんの裏づけや設定を甘めに設定しなくてはストーリーを進められない事にスピルバーグとキューブリックの大きな差を感じざるを得ないっすね。

しかし、実際、もしキューブリックが何年か掛けて作ったとしたら、を考えると残念でなりません。多分、予想を越える未来像をセッティングしてくれると思うんですよ。しかも色んな隠し設定と理由付きをナレーション無しで。キューブリックの名を出して制作するならそれぐらいの気合と根性で作って欲しかったですね(無理ですが)。例えて言うなら、ジョン・レノンが生前デモを残しておいたというピアノとボーカルのみのトラックに小野ヨーコが手を加えてショーン・レノンとその仲間達で「幻の新曲」として売り出すようなもんです(我ながら酷い言いようだな、スマン。しかも、また音楽ネタだし)。しっかし、がっかりするならまだしも、「ま、こんなもんだべ」と俺に言われるようじゃいかんよ、スピルバーグ。

そうそう、あと細かい話なんですけど、あれ?と思ったのは登録上のミスなのかわかりまへんが、スタッフにキューブリックのクレジットが無いぞ…?と。実は嘘八百だなんて言わないよね。そうだとしたらキューブリックVSスピルバーグを軸としたこの長いレビューの存在意義がなくなるってなもんです。mirrorさんのいうような脚本が本物として、スタッフ一同があまりにも違う内容に名前をだすのはどうかと思うってな事じゃないですよね。あるいは最初からしっかりした企画も脚本も無く、酒を片手に御大2人が冗談まじりに話した内容をスピルバーグの弟子がこっそり録音しておいたものを映画にしたって真実じゃなかろうな…。後半に行くに従ってキューブリックの影響が薄れていくような内容だし、最後があれですもの。どんどん支離滅裂になっていって重要なオチの所ではキューブリックが酔いつぶれて聞き取れなかったから…とかさ。まさかね。

にしても、今回は言う事が多いな。初めはこんなにコメンテータが居たらもう言う事ないなぐらい思っていたんだけど。すっかり話し口調だし…。んなわけで、最後にしたいと思います。皆様のコメント見ると、最後のミライ人というか生物というか、あれは宇宙人なの?進化したロボットじゃないの?『未知との遭遇特別編』の奴らじゃないよねぇ。自分はミライのロボットだと思ったんだけど、「我々は進化の過程で食物を取れる体になったのだ」とかいってほうれん草をばりばり食っててほしかったな。ホント余談だけど。

(評価:★2)

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