[コメント] 蝶の舌(1999/スペイン)
ああ。きれいだあ。きれいい。と、最初から最後まで呟いていた。美しい映画が何でできているかというと。
と、もうここまで、誰も読まないでしょ。と、だらだら書きますよ。
技術などでは、決してなく、伝えたいことがある人でなければ、美しい映画を作ることはできないよ。 僕が好きな昔の映画たちのことを思う。もちろん、この映画は今作られた映画だ。でも、監督らスタッフには、子供の頃から見てきた美しいものがあって、何が美しいことかを知っている。そして、何より何を伝えたいのかを持っているのだ。 森や小川を美しく撮れる。ということは、その美しい場所を知っている。のではなくて、それが、いかに美しいのか。美とは何かをあらかじめ知っている。ということなんだよ。人を美しく撮るということ。それも、人の美しさを知っている。ということで、それは、まったくもって簡単なことではない。 と、リアルな死や暴力の描写に精根を込めている日本映画を慮ったりもするのでした。
映画が育つ国や文化のことまで、もう勝手にどうしたのわたし?と、ぼんやりと考えつつ、 帰りの電車で、塾帰りの子供たちがゲームやネットに夢中な話を聞きつづけるところで、またこの映画ができているものたちを考えて悲しくなる。何もないところで育てられた人間には、何も伝えたいことなど、できやしないのだ。などなど。
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