・・・かどうか知らんしンなこたどうでもいい。ただ、法だの正義だのなんら実効性のないことばっかり言って困ったチャンな行動をとる夏木勲（最後は違ったが）より、そんなもの一顧だにせず自分の知恵と力で状況を支配せんと努力する高倉健の方が圧倒的に頼もしくかっこよかったのは確かだ。

　　　◇

　それにしても中途半端な映画だよなあ。戦車を横一線に並べて丘の上から登場させる、ってそれは凄いんだけど、それが精一杯ってのが情けない。確か１台だけ炎上してた戦車があったけど、それで終わりですか？という感じ。日本映画のおかれる現状を考えれば、ナイス・トライ！であることは認めるけど、初めから無理を承知で「ナイス・トライ！」レベルの完成度を目指してたのがミエミエでしらける。少なくとも娯楽映画としては圧倒的に物足りない。

　　　◇

　どうでもいいこと一つ。暴走族に絡まれても無抵抗だった高倉健を見て中野良子が「弱い者でも闘えると思った」とか言ってたけど、オイオイそりゃ違うって。高倉は強靭な肉体を持っていたから殴られても蹴られても立ち上がれたの。弱い奴がそんな真似したら死んじまうよ。弱い者は素直に武器を取って闘いましょうよほんとに。

70／100（04/09/27記）