国境線など関係ない。そんな感じがした。韓国、朝鮮の人たちとは縁がないので、TVでやってる拉致問題もただ何となく見てるだけだったし、2002年5月の、朝鮮からの逃走だって何となく見て「かわいそうだな」って感じで見て、それで終わりだった。

これだって、自分に特別関係がある話ではない。だが、定められた現実を、今もある問題を、全部ぶち破って感じの疾走感があって、面白かった。山崎努が学校一強い息子を簡単に倒すというのも面白い。うまくちりばめられたギャグからもこの脚本が非凡であることがわかる。

クライマックスの窪塚のセリフ（よく覚えてないし、中略もあるかもしれません）「俺は何だ？俺は俺だよ！それも捨ててやるさ！俺は宇宙人だ！物体Xだ！どうだ？怖いだろ？」物体Xでも何でもいいが、やっぱりお互いを理解せず、先入観だけで何かを決めている気がする。とにかく、何でも話すことが必要な気がする。「国籍が違うから」そういう理由で差別するのは、要するに何も知らないからである。「肌の色が緑色だったら、怖がって誰もよってこないからそのほうが良かった。」に近いようなことを窪塚が言っていたが、それにしたって自分と肌の色が違うから怖いだけ。

先入観で全てを判断してたら、何も進歩しない。「俺は物体Xだ」それでもいいだろう。そのXの方程式が解けたとき、それが理解し合えたときである。