[コメント] ムーラン・ルージュ(2001/豪=米)
憎むべきもの=ラブソング、愛すべきもの=ラブソング。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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ミュージカルというよりは、メタ・ミュージカル。
まず、意味なく『ロッキーホラーショー』を彷彿とさせる幕開けに3秒で陥落。匂う、匂うわ、あの高揚感。あれよあれよと引き込まれる超ハイテンション舞台。ツバが飛んでくるようだぜ。ヒステリックな乱痴気騒ぎは、唐突に歌いだすミュージカルの不思議とともに。耳慣れた言葉の羅列が役者の口から流れ出す。記憶の糸をたどってみれば、オーケストラに乗ってあの歌が。ビンゴ! リミックスあり、歌詞のみあり、盛りだくさんのビン詰アンチョビー状態。
コレは大袈裟な大カラオケ大会であり、悪趣味ギリギリの映像美であり、不必要なダンスであり、all you need is LOVE なのだ。ピース、二本指を立てニカっと笑おう。
シンプルすぎるほどのストーリー。なんのヒネリもない悲劇。まさに手垢のついた「悲恋」。愛だぜ、愛。愛こそすべて。やっぱり愛がなくちゃね。
黒いフレンチカンカンの狂乱はボヘミアン・アーティストの饗宴。アブサン! アブサンにはロートレックの魂が宿る。いかがわしい世界を好んで描いた、<かたわ>の彼が宿る。アブサン飲んで、パリスに行こう! 花火炸裂、ビバ、ボヘミア!
壮大なる乱痴気騒ぎ、または副題:「ロックの花道」 in モンマルトル
前口上は当然息切れの早口。
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