[コメント] リリイ・シュシュのすべて(2001/日)
だが、痛い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
映像はボクの嫌いな岩井俊二。前半はカタカタとキータッチ音がうるさいし、 内容も意を汲むに困難。南の島では得意のカメラワークを大画面で見せつけられ、 やはり吐き気をもよおした。だが、痛い。胸が詰まる。中学生の現実がこの作品 の十分の一だったとしても、世間が思い描く以上に彼らの世界が生々しいことを 思い出した。
「なぜ嫌うの?」「理由なんてありませんよ」
確かにそうだ。情報を得、知識体としてコドモはオトナへと成長していく。 しかし、そこには混沌があり、葛藤があり、閉塞がある。彼らが狂気するのに 理由はいらない。彼らは彼らゆえに狂気するのだ。いや、狂気という言葉は 偏重かも知れない。おそらくそんな大それたものでは、ない。繰り返して 言うとボクは岩井俊二が嫌いだが、彼の映像だからこそこの思春期を撮れた、 それは間違いないだろう。
「飛びたい」
うん、たぶんボクもそう。だから、たとえそんな現実だったとしても、ボクは 問われれば答えてしまうだろう。「もう一度あの頃に、戻りたい」
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