見た直後は「もっとスゴイものが見れるはず」と思っていたので４点にしましたが、スカパーで片っ端からゴジラ映画みつつ再見し、さらに『ゴジラ　ＦＩＮＡＬ　ＷＡＲＳ』を見て評価を変更しなくれはならなくなった、『ゴジラＶＳビオランテ』『ゴジラ　ＦＩＮＡＬ　ＷＡＲＳ』と同じ点数にこの映画を評価できない。 だから、この映画を５点に変更。

やはり、この映画は圧倒的だ。 これはゴジラ映画としてではなく、映画として圧倒的なのだ。

特に初登場からバラゴン戦にいたるまでの一連のシークエンスは、初代をも超える凄まじい迫力だ。このシーンは怪獣映画という色眼鏡など通してみなくても、画面から鬼神のようなパワーがあふれている。人間の営みを破壊し、次々の人を殺めていくゴジラ。そう恐怖の象徴としてのゴジラがこの映画にはある。そしてゴジラの姿は人類を憎むオーラに満ちあふれている。

この映画を見た当時４点にした理由はクライマックスがダレてしまっていること。再見してもやはりこの点が気になる。キングギドラのとの対戦は誰もが納得するような、華麗かつ派手なモノでなければならないのだが、途中から水中戦になってしまうので、せっかくのキングギドラの羽根が台無しになっている。

この点が惜しいと思っていたが、ガメラシリーズのようにこの作品から尻上がりにクオリティが上がると思っていたので期待を込めて４点にとどめた。実際はそうならなったが…。最悪な平成初期シリーズよりずいぶんとマシにはなったが、『ＦＩＮＡＬ　ＷＡＲＳ』がいい意味でも悪い意味でもトドメを刺してしまった。

たぶん、この路線のゴジラは当分作られないだろう。 しかし、水爆によって生まれたゴジラは、地球上に核兵器とさらなる兵器を探求する人類がいる限り生き続ける。

いつの日かこの映画の遺伝子を受け継いだゴジラを見ることができるのを私は待ち望んでいる。