レイ・リオッタやらジーン・ハックマンのこんな演技が見られるなんて・・・。他の映画にはないかもしれない。個人的にはレイ・リオッタがかなり好きだ。都合良く騙されるキャラクターが笑える。ベテランの中で若さを放つジャニファー・ラヴ・ヒューイットも強烈バディも故に魅力を感じる。キャラクターとしてもこの映画の中では一番キュートに感じられる性格の役柄だ。シガニー・ウィーバーは冒頭の気持ち悪いレース姿は凄まじいが、とても人を悩殺するお色気ママには感じられない。異様なロシア訛はなかなか面白いが。

　キャラクターはこんな映画に？ってくらいの豪華俳優陣も揃い、笑わせてくれる場面もある。面白いところは面白い。だが、面白いところはあっても、映画の大半は面白くないのだ。笑いを狙ってるのだが、うまく客をつかみきれず、滑ってる感じが強い。台詞で見ても、詐欺師としてつくウソの割には無理矢理過ぎるし、それを許せる面白さもそこにはない。コメディとしてよりも、本心と戦う娘のラブコメとして見た方が良い気がする。だが、ラストであっさりと終わらしてしまうため、見た後の爽やかさ無しに終わってしまった。ジェニファー・ラヴ・ヒューイットとジェイソン・リーが結ばれた映像をもう少し爽やかさを感じるくらいに見せてから、レイ・リオッタのオチへ持っていった方が良かった。ラストの手法は、終わり方を微妙に感じさせてしまっても仕方がない。それに、この手のコメディで2時間越えはさすがに無理を感じる。1時間半にまとめる必要性があったと思う。