[コメント] ロード・オブ・ザ・リング(2001/米=ニュージーランド)
作り手が、原作の世界観を1から作り上げる為に、小道具にまで細心した、撮影・美術は圧巻であるし、複雑(らしい)原作のストーリーを纏め上げた脚本は力作だろうと思う。映画の外側からの圧力に圧倒されるが、内側はスカスカ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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細部をあげつらうような野暮な真似はしないが、次々と登場するどの登場人物も最後まで何を考えているのかサッパリわからない。
例えば、フロドは、使命感から指輪を運んでいるのか?、単に押し付けられたから? サムは友人としてフロドに付き従っているのか、家来としてなのか? アルゴルンはどういう動機を抱えて付いてくるのだろうか?、とかいろいろ。
ただ、イアン・マッケラン演じる、ガンダルフだけが、何やら危機感を抱え、必死なことだけが分かる。(余談だが、この映画で唯一手に汗を握ったのは、彼が身を呈して仲間を救おうとするシーンだけだ) 以上に上げた部分は、決して、欠けているからこそ映画の背後に世界が広がってるなんて思えず、映画の後ろには、巨大な革作りのハードカバーの本が聳え立ってる感じがしたのだった。
しかも、原作のダイジェスト止まりなので、原作ではあるであろう、映画内での長旅での時間の経過がまったく感じられない。2日かけてエルフの村にたどり着いて、2日でパーティが解散したみたいだ。「旅の仲間」の友情なんて感じられないよ。
ルイーダの酒場で仲間を集めて、(ゲームプレイ時間)2日で、カザーブ村の北にあるエルフの里に辿りついて、(ゲームプレイ時間)2日でバラモスを倒して、仲間と別れました、って感じだ。
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