映画のプロモだけでは、若い男女の駆け落ち恋愛ドラマなのかと思っていたら、 まあまあ、出てくる人々にめぐる容赦ない悲劇。 予期しないことが次々起こり､まったく先が見えなかった。 映画の構成自体新鮮で、ひきつけられた。 みんなが救われないような孤独を背負っている、重いテーマはさることながら、 「主人公」が一人ではなく、出てくる人々それぞれが主役で 自分本位。だから見ていてとても自然だった。 しかし、話の展開としていろいろ作りようがあるにもかかわらず あえて心理的にノーマルな筋を立てているように感じられ、 それがいっそう映画を観ている人に対して意外性とか新鮮さを与えてくれていると思った。なかなかいいっすね、メキシコ。