白く少し霞がかかった海辺、そこに美しい家がある。家の名前は「イルマーレ」、一人の美しい女性が家の桟橋を歩いていく。遠くから見るととてもスレンダーだ。髪は黒く長い。犬が後ろからついていく。桟橋は長く家の玄関まで遠い。彼女は何か悲しみを背負っているようだ。私は知っている彼女を・・、彼女の名はチョン・ジヒョン。桟橋で彼女の荷物を持つ。彼女は私を見る。私も彼女を見る。霧と同じような真っ白な肌、黒く美しい長い髪に黒い強い意志を持った瞳。そこで彼女に言う。

「これからあなたに話すこと信じてくれる？」

彼女はにこっと笑いそしておもいっきり拳で殴った。

「ストーカー！」

その後、蹴りとパンチを１０発ずつ入れられて、彼女に怒鳴られた。

「ぶっ殺されたい？」

私は間違えたようだ。郵便ポストで文通した人は「イルマーレ」のチョン・ジヒョンだったが、今目の前にいるチョン・ジヒョンは「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョンだ。

また殴られながら思った。

「どっちのチョン・ジヒョンもいい！」