[コメント] シッピング・ニュース(2001/米)
こりゃひどい。この監督が好きなだけに辛口にもなるさ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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いきなり変なカットから始まったりして、ずさんに編集されたカットで作られた、数々の宙ぶらりんなエピソード達、唐突に提示される設定、結果、どの登場人物像にも明確な輪郭を感じることができない。脇役にいたっては、何の為にあれだけ沢山出てるか意味不明。これらから登場人物間のドラマがなんら説得力を持っていない。いったい監督に何があったんだ、原作が複雑だからなのかな、と思っていたら。ここのプロキオン14さんのコメント読んで納得。
それより。 いままで、閉鎖的な共同体のユートピアな側面だけでなく、マイノリティや外来者に排他的といったダークな側面にも踏み込んで描いた舞台に、世界に対して能動的に生きていく人物を描いてきた監督が、何事にも受動的に生きる人間の逃避の癒し物語を作ったことに一番驚いた。故郷のニューファンドランドが、ただの理想郷にしか見えない。こんなのはこの監督の作風から、一見似て最も非なる作品世界じゃないの?。
この作品での「癒し」は「勝ち取った癒し(自己再生)」じゃない、嵐がすべて取り払ってくれましたってラストがそれを象徴してないか。見終わって失望だけが残った。
余談だが、シネスコにする意味のない絵作りの撮影はなぜ?。鑑賞中は、上下が切れてるって感じてしまった。
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