[コメント] クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦(2002/日)
又兵衛の哀しみを誰よりも判っていたのは、しんのすけだったのかも知れない。金打!
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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しんのすけが過去で巡り会った侍・又兵衛は、ひろしよりもずっと若いが、侍としての矜持を弁えた漢だった。彼は姫君にほのかな想いを寄せていたが、それをしんのすけには口外させず、国のために戦い、そして倒れた。
ところでひろしとみさえは恐らく恋愛結婚だと思われるが(違っていたらゴメンナサイ)、前作と違って「幸福な夫婦」のモデルとして正面に出ることはせず、脇役に徹していた。しんのすけとひまわりが大人になった時、彼らは今ほどに固い絆で結ばれた夫婦であるだろうか?戦国時代には「お嬢さんを幸せにします」などと言って妻を貰い受ける男などいなかった。道ならぬ恋はエゴを押し通すリスクだらけの恋に他ならなかったからだ。それを笑う権利はひろしたちにはない。しんのすけというまだ恋を知らぬ子供だけが、それを訝しく思い、おのれのこれから叶える恋に活かしてゆく資格を持っていると思えるのだ。
余談ながら、この作品での刀での鍔迫り合いを極力廃した、槍と鉄砲での集団戦には唸らされた。監督のこだわりが前面に出た一作だった。
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